Words
さらに設定を楽しみたい方向け
〈罪人〉
(Schuld)
シュルトと読む。
伝染病により死亡、かつその後に異形の怪物へと変化した人や、その怪物の事を指す。
その多くは血でできた細い羽のような物がうなじから生えており、目は赤黒く変色しているのが共通する特徴。知性の程はまちまちである。
まだ詳しい事はわかっていないが、首を切る、もしくは心臓を刺す以外の方法ではほぼ死なない。また、シュルトの血に触れた者は感染しシュルトになる。人、特にその心臓を食べることで力を上げ、さらに人々を襲う習性がある。
シルムなど『贖いの血』を使える者でないと討伐は難しい。
シルムでは一度シュルトとなった者を再び人間の姿に戻したり、生き返らせたりということはできないという結論が出ている。
『贖いの血』
(あがないのち)
旧帝都法(閉鎖前までのもの)違反薬物に該当する、白地に2本の交差する赤い溝が入った少し大きめの錠剤。
耐性を持つ人が使用すると、現在唯一<罪人>に対抗できる『血を操る力』が一定時間獲得でき、その間は体内から外に出た自分の血であれば自由自在に操ることができる。シルムはこれを利用し戦っている。
しかし、耐性を持たない人が使用すると様々な被害をもたらす。
耐性持ちでも血を大量に使い過ぎたり、過度な服用を繰り返すと、止血できなくなったり、記憶や感覚が薄くなったりする。
”吸血鬼”
アステル
かつて流天宮付近の街を一晩で無人の地に変えてしまったとされている、史上最悪のシュルトであり、疫病の"感染源"。
様々な超越した能力を持っているなどと噂されているが、その場に居合わせた者はほとんど殺されているため、真偽のほどは不明である。
身長はそれなりにあり、不自然に長い髪が特徴とされている。はっきりと姿を見た者がいないため
断定はできないが、体格やその印象的な髪から女性とされている。
閉鎖以降消息を絶っていたが、最近彼女が復活したような形跡がある。また、なぜかイグの『夢』に
現れる。
流天宮
(るてんぐう)
シルムのある都市部の街。
国で唯一、伝染病による完全都市閉鎖が敢行された街である。
閉鎖前のアステルの襲撃により最上階はほぼ崩壊状態となっている。加えてシルムやシュルトが街から
脱出できないよう、交通ルートを封鎖されている。
4層からなる階層構造で、多くの建物がそのまま上層を支える柱の役割を果たしていて、シルムは4層にある。1〜3層はシュルトが多く危険なためまだ立ち入ることはできない。
閉鎖以前は地上1層・地下に利便性の良い路線が走っていたが、今では行き来はできない。
しかし4層から繋がる地下街『宵』へは閉鎖された今でも行き来は比較的楽である。
地下街『宵』(よい)
流天宮の地下広範囲に広がる街。今でも流天宮から移動できる唯一の場所となっている。
ただ治安はかなり悪くシュルトも多いため、ここを通り抜けての脱出は厳しい。
かつては流天宮の地下鉄駅に併設する巨大商業施設だった。現在は流天宮閉鎖に取り残された人々や他地域から追放された人々などが独自のコミュニティを形成して暮らしている、いわゆるスラム街。
末端の方は屋根(流天宮の床)が抜け落ちており、雨が降る。この付近には疫病関連で亡くなった人を弔う簡易墓地がある。
また一部では裏で『贖いの血』が流通しているらしい。
『過越』
(すぎこし)
シュルトを殺した後、他のシュルトにその死体が喰われるのを防ぐためキリハが発見・考案した方法。
シュルトは活動停止後通常3日前後で土へと変わるが、その間の死体を守るため行う。
シルムの人間、つまり「疫病に耐性がある人(=『贖いの血』を使える人)」の『贖いの血』を
含んだ血液を死体の付近に塗ると、大抵のシュルトは嫌がり近づかなくなる。
十分な死体処理ができない流天宮において大変重要な一種の儀式であるが、病原が体内にない
「普通の」死体には全く効果はないため、こちらは宵の簡易墓地まで運ぶ必要がある。
アルヒェ・ノア製薬
流天宮第1層の中心地に本社がある大手の製薬会社。
様々な難病や感染症などの特攻薬の開発を手がけた功績を持つ。
4年前の『ラスト・レイン』の際アステルに真っ先に襲撃され、組織は崩壊状態にあるようだ。